掃除のしやすさを重視した、インド産RYOとアーバングレーの洋型墓石。郡山市寺院墓地

福島県一円にてお仕事をさせていただいております、お墓のTRY(トライ)です。郡山市の寺院墓地にて、インド産RYOとアーバングレーの洋型墓石を建立させていただきましたので、ご紹介いたします!

郡山市寺院墓地  新墓 インド産アーバングレー・RYO

 

「そろそろお墓を建てたい」というお客様がお店にお越し下さいました。「お手入れしやすいお墓がいい」「地震に強くしたい」などのご希望があり、まずは墓地を見せていただくことになりました。

 

郡山市のお寺様に墓地をお持ちでしたので、お客様とご一緒に伺いました。昔ながらの和型の立派なお墓も多く、石積みの土台の上にお墓が建てられていることからも分かるように、斜面の途中に墓地があり、敷地の前後に高低差があります。周りに樹木の多い環境もあって、お手入れしやすいお墓をご希望でした。

ご提案図①

ご提案した図面です。今までの施工事例などをご覧いただいて、「洋型でスッキリした感じ」というイメージを伺ってまず作成したものです。当社で人気のデザインで、黒御影石が中心です。

ご提案図②

同時に、石の種類の違うタイプもご提案しました。黒御影石とグレー系の石を組み合わせたものです。使用する石の違い、塔婆立のタイプの違い、貼り石の有無などによって、見た目だけでなく費用面でも違いがあることもご説明しました。ご希望だったお手入れしやすい点も重視しつつ、細部の調整を行って図面を修正していきました。

ご提案図③ 決定

最終的な形はこちらになりました。墓石は黒とグレーを組み合わせ、ご予算等も考慮して高さも少し調整しています。周りのお墓もご覧になり、吸水率の低い、長く品質を保てる石を使いたいとご希望でしたので、メインに使う石にはインド産のアーバングレーをご提案しました。塔婆立ては墓誌と一体型のすっきりしたものを採用。土間は、敷地の横から入る点を気にされていたので、貼り石を踏み石風に配置することにしました。

 

彫刻①

彫刻②

彫刻③

お墓の形が決まったら、次は彫刻内容のお打ち合わせに入ります。お墓の正面や家紋、墓誌の額字や貼り石の模様など、色々なパターンをご提案しました。家紋は額がついていたり、墓誌にも家名が入っていたり、それぞれ違いを比較することができます。最終的には①のパターンを採用していただきました。

 

工事が始まりました。まずは床堀をして地固めをします。

 

砕石を敷いて転圧し、地盤を固めます。

 

地固めをしたら基礎コンクリートを打ちます。木枠を組んで、内側に鉄筋を組みました。比重がかかっても問題ないように鉄筋を均等に配置し、水抜き穴を設けます。赤い木枠は納骨堂の真下にあたるところで、コンクリートを打たずに仕上げます。

 

コンクリートを流し入れて表面をならします。しばらく養生期間を置いて基礎の完成です。

 

基礎が完成したあと、トタンの波板を設置しています。手前側の敷地から、竹の根が侵入してこないようにするためです。このあと土を埋め戻して、お墓の据え付けに入ります。

 

据え付け工事が始まりました。お墓を後方から見ています。土台の腰石部分です。耐震ボンドを使って据えていきます。

 

石と石の継ぎ目はボンドとあわせて耐震金具を取り付け、しっかり固定します。

 

納骨堂部分が組み上がってきました。左側に見えているのが納骨スペースです。納骨堂の右側面には換気口があり、お墓の外壁にも穴があるので空気が循環するようになっています。昔のお墓の工法では、ここに土を入れたり砕石を入れたりして埋めていましたが、当社ではこの「乾式工法」を採用しています。できる限り結露を少なくして納骨室内のご遺骨を湿気から守り、石の傷みも防ぐことで長く安心してお参りいただけるお墓になります。土などを入れない代わりに、支えとなる石を設置して強度を高めています。

 

中央の納骨堂です。このあと底にきれいな山砂を敷き詰めて仕上げます。ボンドを塗布した場所にはこれから縁石を据えます。

 

棹石を設置して、お墓の完成です!

 

ご希望の「地震に強い洋型のお墓」で、デザイン性もありつつどっしりと安定感のあるお墓です。横幅を広く設計したことで、周りの背の高いお墓に負けない重厚感があります。メインで使用したのはインド産のアーバングレー、ポイントに使ったのは同じインド産のRYOという黒御影石です。家紋は大きくはっきり入れたいとご希望でしたので正面中央に彫刻、ご家名と同じく色は入れずに仕上げています。

 

踏み石の柄はそれほどこだわりはないけれど汚れにくいものがいいとのことで、ご提案した麻の葉模様を採用いただきました。磨いた石の表面にサンドブラスト加工をしており、すべり止め効果があります。全面的に加工することもできますが、あとあと汚れで黒ずんでしまうことを考えるとこうしたデザイン性の高いものの方が汚れが目立ちにくいというメリットもあります。

 

後方から見たところです。通路から入りやすいように、できるだけ段差が小さくなるように設計しています。

 

ご納骨もお手伝いさせていただきました。奥様は、「やっと納められた」ととてもホッとされたご様子でした。お手入れしやすいところも気に入っていただくことができ、私どもも大変うれしく思っております。このたびは、当社にお墓のご相談をいただきましてありがとうございました。別途ご相談いただきましたペットのお墓についても、新しい情報等あればまたご提案させていただきますね。何かお困りの際は、またお気軽にご連絡いただければ幸いです。

今回は、地震に強くお手入れしやすい洋型墓石をご紹介いたしました。安定感がある洋型墓は高さがないため、周りのお墓と比べて見劣りしてしまうと心配される方もおられますが、工夫次第で重厚感のあるお墓にすることもできますので、まずはご相談いただければと思います。また近年は、従来のようにお墓を囲む外柵がない、フラットなタイプのお墓も増えています。使う石の量が少ないので全体の費用を抑えられる点と、開放的でお掃除がしやすい点が、選ばれる大きな理由のようです。お参りがしやすいお墓は、守っていきやすいお墓とも言えます。末永く安心してお参りいただけるお墓になるようお手伝いさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ!

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